ウインバリアシオン再び!

メイショウハリオ帝王賞連覇

第46回帝王賞は6月28日に大井競馬場で行われ、JRA所属メイショウハリオが前走かしわ記念に続き連勝し、帝王賞は史上初の連覇となった。1番人気のテ-オーケインズは3着に敗れた。

上位入賞馬が華やかなスポットライトを浴びる一方で、地味な頑張りを見せた馬がいた。ブービーで入着したドスハーツである。

何故ドスハーツ?

2年前にJRAの3勝クラスを勝ち上がった同馬は、オープンクラスでは名古屋グランプリの5着が最高着順で、1年前に南関東に移籍になった。移籍後もA2クラスで2着を2回記録していたが、果敢にもJpnI挑戦を試み、昨年末の東京大賞典11着(14頭)に続き、帝王賞でも11着(12頭)とオープン未勝利の身としては十分な健闘を見せた。

とはいえ、一線級とは実力差が歴然な同馬に何故注目するかと言えば、その血統である。父馬ウインバリアシオンは、青葉賞日経賞を勝ち、ダービー、菊花賞有馬記念天皇賞春で2着するなど、GIこそ勝てなかったがハーツクライのスタミナを受け継いだ一流馬である。

ウインバリアシオンとオルフェーブル
4回のGI2着の内3回がオルフェーブルに負けたものであり、ウインバリアシオン陣営としては歴代屈指の名馬と同世代に生まれた不運を嘆くしかない。もう一つの2着は2014年の春の天皇賞フェノーメノにクビ差届かなかったもので、キズナゴールドシップには先着しており、これはなんとか勝たせてやりたかったと嘆くファンも多いだろう。

種牡馬ウインバリアシオン

そんなウインバリアシオン種牡馬になり、これまで産駒35頭がJRAに登録されている。なかでも初年度産駒のドスハーツはダートで4勝を挙げ、ウインバリアシオン産駒の出世頭となっている。その他の産駒では、カミノホウオー2勝、バリコノユメ1勝、オタクインパクト地方3勝、メイクマイデイ1勝など4頭が勝ち上がっている。
種付け頭数も2017年の51頭をピークに2022年は29頭と漸減傾向となっている。ステイヤーよりのハーツクライ産駒としては、シュバルグランの産駒がデビューし始めたが、実績ではウインバリアシオンも引けを取らないので今後の産駒の活躍に期待したい。